ちょっと気になる入札公告をピックアップ！～「調査・研究業務」編～

入札王Twitterでは平日毎日「ちょっと気になる入札案件」をピックアップしてお届けしております。

▼入札王のTwitterはこちらをチェック！

Tweets by nyusatsu_king

本記事では、入札王Twitterでツイートした中から、一つの業種ジャンルに絞って気になる入札案件とその後の落札情報と動向を纏めました。第１回となる今回は「調査・研究業務」を中心とした入札案件をまとめて紹介します。

1.「調査・研究業務」の入札公告件数の推移

そもそも、「調査・研究業務」における入札案件が年間何件ほど公告されているかご存じでしょうか？

「入札王」が保持する2,300万件を超える入札・落札、助成金・補助金ビッグデータを一般社団法人入札総合研究所に提供、そのデータをもとに動向を分析した入札データブック『入札白書』によれば、2017年から2021年までの「調査・研究業務」の入札公告件数は下記のような推移となっています。

グラフ①　2017年度から2021年度までの「調査・研究業務」の入札公告件数の推移

　推移としては、2019年に一度微減したものの、2020年度からは大きく増加しています。また、入札王の分類する49業種の中でも、毎年上位5業種にランクインするほど、年間入札公告件数が多いことが分かっています。

グラフ②　2022年度上半期の「調査・研究業務」の入札公告件数の推移

続いて、2022年度上半期における「調査・研究業務」の入札公告件数は合計で50,322件と、上半期入札公告件数も49業種の中で4番目に多い入札公告件数でした。この推移から2022年度の合計件数も、前年度並みの件数であることが予想されます。

2.「調査・研究業務」の入札案件は？

入札公告件数が他の業種と比較して安定的に多い「調査・研究業務」ですが、では具体的にどのような入札公告があるのか、ここから先は入札王のTwitterに投稿された案件を振り返っていきたいと思います。

こちらの案件は、ユネスコが消滅の危機にあると公表した7方言(八丈、奄美、国頭、沖縄、宮古、八重山、与那国)、東日本大震災被災地方言の調査・保存継承の案件です。方言消滅の危機的な状況を改善するため、基礎データが十分に整備されていない地域の方言を調査記録、危機的な状況の実態や調査結果、方言の価値などを周知するための取り組みが目的とされています。

具体的な内容は語彙集、文法解説、例文集等の作成及び公開。保存・継承のための地域での取組に関する実例、成果及び課題の調査分析、調査結果の報告。方言の現状や価値に関する講演、方言に親しみを持つ契機となる催し等の啓発事業等でした。

以下が落札情報です。

地元では会話の中で相手の言ったことに同意を示す際、「だからさ」と言っていたのですが、大学で上京した際には全く伝わらず、「だから、何？」や「え、終わり？」と何度も言われたことがあり、日本全国どこでも同意は「だからさ」だと思っていただけに、伝わらないことが衝撃的でした。

各地の文化や特色を残し、共通語では伝えられない表現に彩を与える方言が、入札によって継承されていくと良いですね。

▼入札王Twitterでのツイートはこちらをチェック！

#落札
文化庁
令和４年度「消滅の危機にある方言の記録作成及び啓発事業」

ユネスコが消滅の危機にあると公表した7方言(八丈、奄美、国頭、沖縄、宮古、八重山、与那国)、東日本大震災被災地方言の調査・保存継承の案件

▼入札王https://t.co/hlGDDrwPta#デザイン・印刷・広告#調査・研究業務 等 pic.twitter.com/OK8OfHAuCd

— 入札王 (@nyusatsu_king) October 26, 2022

続いては、経済産業省から公告された「宇宙開発」関連の案件です。日本が参画するアルテミス計画では、2024年までに男女2人を月面に着陸させることを目標としているそうです。この入札案件では月面活動に必要となるエネルギー関連技術の開発・高度化のための、無線送電技術の開発・実証が目的とされています。

以下が落札情報です。

宇宙開発という普段の生活とはかけ離れたように感じるものも、入札によって選定されていることが分かります。こうした「日本人二人が月面に着陸する」というロマンある目標が、この案件を機により現実的なもの、実現可能なものになっていくことが楽しみですね。2024年まで注目です。

▼入札王Twitterでのツイートはこちらをチェック！

#入札
経済産業省
宇宙開発利用推進研究開発https://t.co/d9LJNCPPPV

日本が参画するアルテミス計画では、2024年までに男女2人を月面に着陸させることを目標としているそうです。これは月面活動に必要な無線送電技術の開発・実証をする案件です。

▼入札王https://t.co/hlGDDrwPta#調査・研究業務 pic.twitter.com/KtX7O3OMe1

— 入札王 (@nyusatsu_king) August 15, 2022

令和4年度「田んぼダム」の推進に向けた調査検討業務

続いては農林水産省の入札案件です。「田んぼダム」とは、田んぼの貯水機能で一時的に雨水を貯め、河川等への流出を抑制し洪水 や冠水被害を軽減する地域防災の取組みです。

この案件には資格ランクが表記されています。これは等級区分のことで、国等の入札参加資格として全省庁統一資格があり、事業者は「Ａ」～「Ｄ」のランクが付与されています。この資格ランクによって、入札できる案件が異なりますので、自社の資格ランクの確認をしておきましょう。

以下が落札情報です。

災害大国の日本、地震、豪雨、土砂災害、高潮、噴火、などさまざまな自然災害が我々の生活を脅かします。こうした一つ一つの防災の取り組みについても、入札を通して改めて見直し、意識していくことが大切です。

▼入札王Twitterでのツイートはこちらをチェック！

#入札
農林水産省
｢田んぼダム｣の推進に向けた調査検討業務https://t.co/Wwr2QMtIqc

田んぼダムとは、田んぼの貯水機能で一時的に雨水を貯め、河川等への流出を抑制し #洪水 や #冠水 被害を軽減する地域 #防災 の取組みです。

▼入札王https://t.co/hlGDDrwPta#調査・研究業務#設計・測量 pic.twitter.com/sr4FhEYwKI

— 入札王 (@nyusatsu_king) July 28, 2022

3.「調査・研究業務」の「防災」に関連する案件

入札王のTwitterでは他にも下記のような防災に関係する「調査・研究業務」の入札案件を取り上げています。

こちらは、埼玉県春日部市の、地域防災計画についての入札案件です。地域防災計画とは震災、風水害、火山、原子力災害等において各自治体首長が策定する独自の総合防災計画のことです。

こちらは今後検討すべき主な課題として、「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震による長周期地震動への対策」にむけて、日本海溝・千島海溝の推進地域等に関する整理及び計算、日本海溝・千島海溝の長周期地震動に関する調査・分析を行う入札案件でした。

入札王では「防災」や「災害」に関連する入札案件も収集・検索することが出来ますので、是非一度確認してみてください。

▼入札王Twitterでのツイートはこちらをチェック！

#落札
内閣府
日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震対策の推進に関する地震動・津波の調査検討業務

政府は、震源域や周辺でマグニチュード7クラスの地震が起きた後に注意を呼びかける「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を12月から運用するそうです。

▼入札王https://t.co/hlGDDrfe4A#調査・研究業務 pic.twitter.com/x7p3FxUtou

— 入札王 (@nyusatsu_king) October 25, 2022

4.幅広い入札案件がある「調査・研究業務」

上記で取り上げた入札案件以外にも、入札王では「港区ならではの清潔できれいな公衆便所のあり方策定支援業務委託事業候補者」や、「コーヒーの風味評価及び摂取時の呼気成分の測定業務」などの一風変わった入札案件をTwitterで紹介してきました。

年間公告件数が多いことからも分かる通り、「調査・研究業務」の中には幅広い分野の案件があります。方言、宇宙開発技術、地域防災、公衆トイレ等々。引き続き、入札王のTwitterではちょっと気になる入札案件をピックアップしていきます。

また、「入札王」ではこのような業種カテゴリから絞り込んで、幅広い入札案件から関連する案件を検索することができます。入札王を活用し、入札に参加する第一歩を踏み出しましょう。