省庁・自治体の高額落札案件と低額落札案件~2022年上半期版~

 2022年上半期の官公庁・地方自治体では、一体どのような案件が落札されたのか。落札金額が100億円以上の高額な案件と、1万円以下の低額な案件という観点から、代表的な落札案件を紹介する。

1,高額落札案件

A,西谷浄水場再整備事業(浄水処理施設)に係る整備工事【横浜市】
 開札日2022/01/28
 発注者:横浜市
 落札金額:800 億円
 予定価格;645 億7,464 万円
 落札会社;大成・水ing エンジニアリング・シンフォニアテクノロジー・NJS 異業種建設共同企業体

B,護衛艦(3900 トン型)
 開札日:2022/03/15
 発注者:防衛装備庁
 落札金額:454 億6,850 万円
 落札会社:三菱重工業株式会社

C,熊本市本庁舎外一般会計部局で使用する電力の購入(単価契約)【長期継続契約】【熊本市】
 開札日:2022/03/30
 発注者:熊本市
 落札金額:135 億8,309 万7,835 円
 落札会社:スマートエナジー熊本株式会社

D,グリーンイノベーション基金事業/ CO2 等を用いた燃料製造技術開発液体燃料収率の向上に係る技術開発CO2   からの合成反応を用いた高効率な液体燃料製造技術の開発
 開札日:2022/6/16
 発注者:独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
 落札金額:120 億5,517 万600 円
 落札会社:ENEOS株式会社

E,高エネ研南側未利用地の売却【つくば市】
 開札日:2022/06/18
 発注者:茨城県市町村/ つくば市
 落札金額:110 億2,924 万8,000 円
 落札会社:グッドマンジャパン株式会社

上記A~E の落札案件は、それぞれ地方自治体、中央省庁、外郭団体から案件が公告されている。
Aでは、浄水処理施設の耐震性の確保、整備を行うための工事を目的とした公告、また、B は護衛艦の調達、C は熊本市庁舎等で使用する電力の購入、D は高効率な液体燃料製造技術の開発を目的とした公告、E は、つくば市の未利用地の売却など、用途や目的、そして発注機関など、案件によってさまざまに、それら全て入札で公告されている。

2, 低額落札案件

F,自動販売機設置(物件番号7 杉並区役所本庁舎中棟2階課税課脇廊下)【杉並区】
 開札日:2022/03/10
 発注者:東京23 区/ 杉並区
 落札金額:99,700 円
 落札会社:コカ・コーラボトラーズジャパン株式会社

G,芝消防署雨水ろ過装置点検委託(その2)
 開札日:2022/02/16
 発注者:東京都
 落札金額:41,800 円
 落札会社:株式会社三進ろ過工業

H,本庁・非接触型体温計(八郎湖)220106419400
 開札日:2022/01/27
 発注者:秋田県
 落札金額:23,726 円
 落札会社:有限会社 阿部純商会

I, 愛宕山ふくろう公園除草業務(7月分)【岩国市】
 開札日2022/06/30
 発注者独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
 落札金額11,352 円
 落札会社有限会社レンゲ(就労継続支援A型いこいの村)

上記F~I の落札案件は、10 万円以下の落札金額の案件である。
F では杉並区役所内の廊下に自動販売機設置を目的としたもの。G は東京消防庁芝消防署の雨水ろ過装置点検の委託。H はコロナ禍で目にする機会の多くなった非接触型の体温計の調達。I は公園の除草業務。J は卒業式会場の設営の業務委託、など低額のものにも幅広い目的の入札が行われている。
また、数円単位の物品の調達などが行われているものも数多く存在し、我々の生活の至るところに入札が執り行われているのである。各機関によって入落札情報の公開の数や方法はさまざまであるが、こうした落札案件が広く公示されることで、予算の使い道やその恩恵を身をもって感じることができる。

(引用:入札白書 全国版 2022 年上半期)

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